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2003年2月5日 ◆ 「目算」 −フリー対局−
今日はフリー対局。
先日、五子局で打った方と四子局で対戦。五子局でも良かったんだけど、先日私のミスで私が負けたので取り敢えず一子減らしてもらった。
ちょっと前までの私。相手に石を置かせると、徹底的な無理手をなんとか生かしてもらって勝負するということしかできなかった。置き碁とはそういうものなんだと思っていた。
しかし。アマ六段と言われる人と五子で打つと、私のようなむちゃくちゃな手を打ってこない。あくまで普通に応手しているようなのに、結局は相手の方が勝ってしまう。これはカッコイイっ!
相手の無知(笑)にツケコムのではなく、あくまでも「地力の違い」を表現しているように見える。その人の置き碁を見てから、私も、たとえ置き碁であっても「可能な限り普通に打つ」ことを心掛けている(でも負けそうになると得意技の「インケンな手」が出てしまうけれど)。
で、対局。二局打って両方とも私の勝ち。一局目はわりとうまく打てた。相手の方は、こちらの意図をきちんと把握し、こちらの攻撃を事前にかわす石運びをする。つまりは守りは結構ちゃんと打てている。ただ、相手の目論見を外して自分が守りを固めた後、相手の石を「イジメル」発想があまりないようではある。
相手の方の欠点がより明確に現れたのが二局目。
一局目を終えた後に、相手の方が「前田さんの石はどこにでも入ってきちゃいますよね」と言う。それが「強い」という評価なのだと勘違いした私は、相手の模様に手を出しすぎて、3つの弱石グループができてしまった。これはもう完全に負け碁パターン。ほぼ勝利を諦めて、いつ「これは指導碁なんですからねっ」モードに変更しようかと考えていた。
しかし。相手の方は私の弱石を「イジメ」てこない。弱石の中央への脱出を図る私の石運びを見て、相手の方はそれを「攻撃」だと考えてしまった。攻撃には手厚く応じるのが相手の方のパターン。私は弱石グループの脱出に成功し、3つのうち2つのグループの連絡に成功。ついでに(?)相手の方の石を取ってしまった。
終局後。「私の石のここにあった二つのグループ。ともに生きてませんでしたよね」と説明する私。「あなたのちゃんと生きている石が私の弱石グループの真ん中にあったわけですから、私が片方を守ればあなたがもう一方を攻めてあなたの勝ちだったんですけどね」。
「なるほど」と言いながらもちょっと納得のいかない様子の相手。そう、私もよくわかる。私たちクラスの打ち手が上手と打つとき。「上手の人が弱石を作るはずがない」という先入観にとらわれてしまうのだ。それはとくに「オトナ」の人が持ちやすい先入観。子供だとそういう先入観よりも先に「俺が負けるわけがないっ」という意味不明な(?)自信により先入観を持たずに戦うことができる。
オトナの打ち手がこの先入観から逃れるには「勉強」しかないと思う。上手が弱石を作るわけがないという先入観を打ち破って、「相手のこの石はどう見ても弱い」と判断する知識。私の碁の先生(アマ六段)も言っていた。「碁では相手が上手だと萎縮するのはいけないし、さらに言えば相手を信じてはいけない」と(笑)。けだし名言である。勉強と、相手を疑う気持ち。これがあれば今日私の相手をして下さった方も一気に強くなるんだと思う。石の運びは綺麗なんだから。
その後。何度かこの日記にも登場している私のライバルと対戦。先日中国流で徹底的にやっつけたのが効いたのか、そのライバル子も中国流に構えてきた。「ざけんじゃねー。中国流は俺の布石だ」とばかり、私も白番に関わらず中国流で対抗(笑)。三連星対中国流というのはやったことがあるけれど、中国流対中国流というのは初めて。
で、ライバル子は最初の三手で中国流を打ったものの、あとはあくまで普通の打ち方。私の星にカカリ、なんとなく自分の模様をシマってという手順で打ってきたので、私が先に中国流の模様を完成させた。
終局して、ざっと眺めれば私の勝ちは間違いなく思える。棋院も締まる時間になっていたので「じゃ、帰ろうか」というと「これ、どっちが勝っているんですか」とライバル子。「俺が勝ってるじゃねーかっ」と言ったが彼女は不満気。大雑把な目算では私の圧勝と思ったけれど、取り敢えず整地。結局は盤面で私が十七目ほど勝っていた。
まぁ勝ちは勝ち。大雑把な目算で「俺の圧勝だろうがっ」と言えるほどの差ではなかった。自分の目算能力の低さに反省して(?)相手のライバル子にもアドバイス。
「せっかく中国流にしたんだからさ。もうちょっときちんと模様を意識して戦えば良かったよね」。ライバル子曰く、「中国流ってそういう布石なんですかっ!?」。「そう、俺たちのレベルだと、中国流の模様がばかでかく見えるんで、どうしても無理手で応じたくなる。そこをやっつけるのが中国流だよ」。「なるほど〜。私は取り敢えず(最初の三手を)並べてみただけなんで」と言っていた(笑)。なんとなく納得したような、納得していないようなライバル子ではあった。
弟子。
上の話と通じるけれど、弟子は最近「私を疑う」ことを覚えた(苦笑)。私の模様にガツンと入ってきて、徹底的に荒らして出て行ってしまう。私は弟子を信じているので(笑)、私が模様を作れば弟子はおびえてそこには入ってこないものだという前提で打っている。つまりはそこを荒らされると私の勝ちが遠くなる。
弟子は今日。先番で私に勝ってしまった。再度弟子に私を信じさせるためには、二子置きなど甘いことをさせず、互先で徹底的にやっつけるしかないだろうか(笑)? そんな気持ちを胸に、数時間置いての再戦では徹底的に弟子をやっつけた(笑)。
弟子よ、私を信じなさい…
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