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2002年11月18日 ◆ 「ルーマニア人との対戦」 −講義−
講義は「五子局での打ち方」。強い相手と対戦する際、自分が石を置かせてもらっていかに戦うかという内容だった。
そう。一般に五子置けば非常に大きなハンディとなる。しかし私などの場合は、最初九路盤で打ち始め、そして十三路、十九路と移っていった。一般に盤が小さい方が上手・下手の差が出にくい(そもそも囲える地が少ないのだから当然だ)。したがって私は石を置いて戦った経験がほとんどない。だから置石をしてもどのように戦っていけば良いのかわかりにくいのだ。
今にして思えば、強い相手に石を置いて勉強するのは非常に良いことだと感じる。つまり「大場の大切さ」や、「模様の働かせ方」などを勉強することができる。今後、石を置く機会があれば積極的に打ってみたいと思っている。
対局。
今日はなんとルーマニア人女性との対局だった。ハッピーマンデー囲碁講座講師のハンス・ピーチ先生がドイツ人であることもあって、ヨーロッパに知己が多い様子。この日は外国のゲストもたくさんいて、やけにインターナショナルな教室だった。そういうときこそ「手談」の魅力を感じる人もいることだろう。
で、私の話に戻る。
相手の女性は日本で言えば段位者程度の実力らしい。大きに石を置かせてもらっての対局だったのだが、敢え無く中押しで負け。相手が地にしたがっているところをどこまで守れば良いのか判断に苦しんだのが一番の敗因。また、私が手を抜いたところが争いの焦点になってきたので、そこで紛れを求めて石を置いてみたのだが、さすがに段位クラスの実力を持っていると「間違い」をおかさない。相手が一手間違えれば私の大石が復活ということになって勝負はわからなかったが、さすがに「相手のミスを求める打ち方」ではいけないのだ。
段位クラスの実力を持つとはどういうことか、ということが大いに勉強になった一局だった。「No way ?」との私の質問に彼女が頷いて終局となった。
弟子、だ。弟子は上手を相手に先番で打っていた。東北大学に留学中のルーマニア人男性がいろいろとアドバイスしたりしていたので、私はあまり見ていなかったのだが、結局2戦して2敗。いずれも20〜30目の差だったようだ。うん。相手の上手とは私も打ったことがある。だいたいその程度の差だろう。
弟子に最近言っていることは、「逃げるときは足早に」ということ。それから「石の弾力」ということ。弟子は相手に封鎖されそうになると、ひたすら石を固めて守ろうとする。固まってしまった石は「ダンゴ」と呼ばれ、悪形とされる。上手は一子の働きを最大限に活用するために、石が固まることを嫌う。また、固まった上に眼形の確保もできなければ、大石にして取られてしまう。
「いいか、逃げるときは一間で足早に」。相手の石が迫ってきているときに一間で逃げていくのはやや怖さを感じることもある。しかし、くっつけて打っていては他の石との連絡もできず、眼形も確保できない。思い切って一間で逃げていかなくては活路は見出せないのだ。
ちなみに「石の弾力」とはいろんなケースで使われるようだが、基本的に「眼形を意識した形」というような意味で使われることが多いようだ。ときには「コウ」も意識しながら石に弾力を持たせる。そして足早に逃げる。
弟子がその辺りを覚えれば、二子で私に勝てるようになるかもしれない。それを覚えた後には攻めの手筋。碁の本にはよく書かれているけれど、攻める時には「モタレの手筋」のような「勇気のいる手筋」がいろいろとある。もちろん理にかなった打ち方なのだが、実戦で活用するにはやや勇気がいる。
そこまで意識できるようになれば、二子の私には勝てるようになるだろう。そう、その手筋を覚えれば、ではない。攻めるときに必要な「ちょっとした勇気」。これを意識するだけで打ち筋は随分と変わってくるのだ。
ま、あまり早々に追いつかれても面白くない。師匠の特権でじわじわと教えていくことにしよう(笑)。頑張れよ>弟子。
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